「家事や育児が問題なくできたとしても、仕事が人並み以下だったら男としては二流のような気がしちゃうんです。そういうのってわかりますか?」
つわりに苦しむ妻を支えるなか、仕事で二軍の部署に異動が決まった。毎日やってられない。
……専業主夫になるべきか悩む30歳出版社社員、直樹冷たい人間だという自覚はある、けど母を不幸にする父のような人間にもなりたくない。
……離婚して孤独をもてあます35歳広告マン、慎一幻想を追いかけて何が悪い?そう思っているのは確かなのに、逃げているような気がするのはなぜだろう。
……モテないアイドルオタクの25歳公務員、幸太郎いつのまにか「大人の男」になってしまった3人、弱音も吐けない日々に、モヤモヤは大きくなるばかり。
幸せに生きるために、はたして男の「たてがみ」は必要か?“男のプライド"の新しいかたちを探る、問いかけの物語。
白岩玄さん、初めて読みました。『野ブタをプロデュース。』未読なんですよね。
産む産まない・働く働かないなど、女性の生き方をテーマにした小説はよく目にするのに。男のプライド、男の生き方ってすごくめずらしいような。
仕事で結果を出し、保育園にお迎えに行くのが当たり前な今の20-30代ぐらいの男性も、それはそれで息苦しいんだろうな。上司はその生き方に理解がある人ばかりではないし。