話題になっていたこの本。ちらっと小学校の話と聞いていたのですが、なかなかに読むのが辛かったです。
いつかのあなたが、きっと、この教室の中にいる。著者渾身の感動作!
みんなと、居たい。みんなは、痛い。
教室がすべてだったあの頃の、まぶしさとしんどさがよみがえる。
教室というちっぽけな王国の先に、本当の世界が待っている。六年三組の調理実習中に起きた、洗剤混入事件。
犯人が誰も名乗りでない中、担任の幾田先生はクラス全員にある言葉を言い放ち、去っていった。
先生の残酷な言葉は、誰かが守ってくれる子どもの世界に終わりを連れてくる。
いじられ役、優等生、『問題児』、クラスの女王の親友。
教室での立ち位置がまったく違う4人は、苦悩と希望を抱えながら自分の居場所を必死に探し求めていて……。
中学生も居場所がないけど、小学生の居場所のなさ・学校がすべてなのを思うと本当に胸が痛い。
1章ごとにメインになる子供が変わります。どの子も自分で、どの子もわかる。
こんな公立小学校とはおさらばすると塾通いする子、発達障害からの離婚、シングルマザー。ネグレクト気味の家庭。
『かがみの孤城』もしんどかったけど、これのほうがもう1段しんどいな。