大好きな寺地はるなさん!
新刊がバンバン出て、読むのが追い付かない…(古いのもまだ全部読めてないのに!)といううれしい悲鳴。
できないことは、できません。
やりたくないことも、やりません。三葉雨音は他人に感情移入できない26歳。
同僚星崎くんの退職を機に、仕事を辞める。
他人に興味を持たない長所を見込まれ三葉は
「お見舞い代行業」にスカウトされ、
移動手段のないお年寄りの病院送迎や
雑用をする「しごと」をはじめる。文芸界の注目著者が
「めんどうな人」の機微を描く!
寺地さんはほんとうにどれもはずれがない。
文芸界の注目著者が
「めんどうな人」の機微を描く!【著者からのコメント】
「雨夜の星」は目に見えません。
でもたしかにそこにあります。
空気を読むという言葉があります。
空気は目に見えません。
見えないけれどそこにあるものは、
良いものとはかぎりません。
その場の空気を読むことばかりに心を砕き、
いつのまにか決定的に間違った方向へ
進んでいく。そんな危険だって、
とうぜんあるのではないでしょうか。
空気は読めなくてもいい。
あるいは読めても従わないという選択肢だって
きっとあると信じて、この物語を書きました。
空気は読めなくていい、あるいは読めても従わないという選択肢だってある。
女の子だけじゃなく、女の人、いやすべての人間を元気づける小説。
この部分が最高でな。
かつて「毒親」という言葉がはやったけど、この世に毒にならない親などひとりもいないのではないだろうか。毒の濃度はさまざまだろう。でも、運悪く毒が濃いめの親のもとに生まれてしまったからと言って、そこですべての人生の勝負が決まるわけじゃない。わけじゃない、と思いたい。だって決まってしまったらつまらない。すくなくともわたしの 「勝負はまだついていないと思いたい。