灼熱の夏、23歳の母・蓮音は、 なぜ幼な子二人をマンションに置き去りにしたのか。
真に罪深いのは誰なのか。あの痛ましい事件に山田詠美が挑む。
虐げられる者たちの心理を深く掘り下げて、日経新聞連載時から話題を呼んだ、迫真の長編小説
題材は、大阪の幼い子供を2人マンションに置き去りにして殺してしまったあの事件です。なんとか読み終わりました。ただただだらだら長くて救いがない。児童虐待・育児放棄の末の殺人なので、明るさなんてもともとこれっぽっちもないけれど。
これを読んでた日は、もうなんなの、厄日なの?っていうぐらい朝から仕事でも家庭でもいろいろあって、心身ともに疲れていて寝不足で、挙げ句こんな救いのない話を読みたくないという精神状態も悪かったのです。児童虐待の話をうきうき読めるものではないし、じゃあいつなら読めるのだとも思うけれど。児童虐待のニュースですらつらくて消してしまうのに。
こんな事件が二度と起きないようにするには、教育と人とのつながりが必要。子連れが温かく迎えてもらえる、邪魔にされない社会ではない、なんでも自己責任ないまの日本では、悲しいことに児童虐待は減らないんだろうな。
ご本人のインタビューも、これが一番読みごたえがありました。