クローゼット
未読だった千早茜さん。
あれ、これもあらすじにお仕事小説って書いてある…。
十八世紀のコルセットや手編みのアンティークレース、1950年代のバレンシアガのコートにディオールのドレス、現代のファストファッションまで、およそ一万点の衣装を収蔵する服飾美術館で、洋服補修士として働く纏子(まきこ)。彼女は、幼い頃のある事件のせいで、大人になった今も男性恐怖症を抱えている。
一方、デパートの婦人服売り場内のカフェでバイトをする芳(かおる)もまた、男だけど女性服が好きというだけで、傷つけられた過去があった。
ある日、デパートでの特別展示を機に出会った纏子と芳。でも二人を繫ぐ糸は、遠い記憶の中にもあって……。
服飾美術館を舞台に、洋服の傷みと心の傷みにそっと寄り添う、新たなお仕事小説。
うわあ、服はこざっぱりとしてて、着心地がいいものぐらいでしか選んでない(ほとんど無印良品とUNIQLOで暮らしている)ワタシにはまぶしすぎるよ…!!
服が好き!愛してる!みたいな世界のお話。
この千早茜さんの読書日記を読むと、この『パンダの死体は甦る』と『調香師の手帖』が、あれとあの本になったんだなと。ふふ。
単行本の表紙も文庫本の表紙も、どっちもきれいね。おすすめ。